■E3 2010特別編 SCE平井社長単独インタビュー+会見詳報
~「Move」、「3D」、「Plus」はPS3をどう変えるのか~
…他のニュース同様軽く済ませようと思っていたのですが、
いざ振り返ってみると毎年エントリを独立させていた事を思い出してしまったため、
今年も単独で上げてしまいます。いやーもう4年目ですよ。
□さて。
今年のE3カンファレンスはうっかり寝てしまってほぼ全部スルー、
トレットンが締めのスピーチをしている横で、Twitterでは「睡眠時間を返せ」の大合唱…
というなんとも言えない時間を過ごしてしまったのですが、
MOVE以外のハード発表が一切無かった事から日本のユーザーがガッカリした一方、
なんかアメリカ人は結構盛り上がったみたいなのよね。
E3は第一に「アメリカのショーである」ということであり、それを念頭に置いて、アメリカ市場向けのメッセージに注力しています。日本やヨーロッパ、アジアに向けた施策については、東京ゲームショウなど、適切な場でご紹介することになります。
…アメリカのショーでオトメディウスを披露してしまった益荒男もおるようですが、
これはもう仰る通りとしか。
3DS発表の直後とあって「PSP2が発表されなければ大失敗」みたいな空気の中、
E3のお膝元かつ最大の市場に的確にコミット出来たのであれば、
それは十分に成功と言ってしまって良いのかもしれません。
いや、これで俺がカンファレンスを全部見てたら、今頃凄い勢いでガッカリしてたと思うけど。
とはいえその中で、ワールドワイドに向けてご紹介できるものはE3で、という形を採らせていただいています。
そこで期待されてたのがPSP2だろと一瞬思いましたが、
思えばPS3に対する風向きを変えるきっかけとなった薄型PS3が発表されたのも、
(PSPgoの発表になんとも言えない空気になった)E3の2ヶ月後、Gamescom 2009でした。
そういう所は凄いマイペースよね。
年末商戦には世界中で好調な売れ行きを示しました。結果、2009年度内で1,300万台の販売を達成できました。
おめでとうございます。
今年の年末商戦も好調だと良いんですけどね!GT5は本当に出るのか。
Blu-rayにしてもネットワークサービスにしても、色々な機能をすでに追加しています。特に今回は、全機種・全モデルでの3Dへの無料対応があります。また、Moveのような新しいコントローラーにも対応できます。(中略)日本では「torne」もありますね。あれも、一般的なBDレコーダとはまったく違う次元の操作性が効いています。
Play TVを指を咥えて見ていた頃は、
まさか日本のPS3で地デジ録画が出来るようになるとは思っていませんでした。
MOVEと3Dに関しては…蓋を開けてみない事には何とも判断しづらいねw
そいえば最近新しいDRMの話が出始めましたが、あまり詳しくないので後日改めてという事で。
4年前に「なんでここまで本体を高性能にするのですか?」と言われたことに対して、「こういうことなんです」と、実際に商品として、来年や再来年の話じゃないものを今年は実際にご紹介できるようになりました。「こういうことを私たちは狙っていたんです」と、具体的にご紹介できる段になって、それが”追い風”になっている部分もあるでしょう。
ずっとウォッチしていただけている方々にならば、こういったコンテクストがご理解いただけると思っています。
その「狙っていたこと」の中身が3D対応とモーションコントローラーなんですよ!
と言われてしまうといささか首をかしげてしまうものの、
本当にこの1年で、風向きがずいぶん変わったな、という実感はあります。
MoveをDual Shockに続く、第2のデファクトコントローラにしたいんですよ。
「テレビの前にいること」「カメラの有効範囲内にいること」「画面にMOVEを向けること」…
この3つを要求してくるモーションコントローラーは、
何度も言っちゃってホントに申し訳ないのですが、俺にはちと合いません。
何しろWiiでもクラコン使って全てのメニュー操作をするぐらいです。
とはいえ、それも楽しいゲームを遊ぶための手段であるなら話は別。
GT5のフェイストラッキング目当てにPS EYEとのセットは購入すると思うので、
後はMOVEをつい握りたくなるような、魅力的なコンテンツを楽しみにしておきます。
…フェイストラッキングで部屋の隅々まで見渡せる週トロとかすごいワクワクしますよね!
どうですかね!(やめなさい)
□PS Plusのおはなし。
有料が基本である他社のサービスとはまったく異なる位置づけとご理解ください。
他社っつっても実質1社しかないのでヒヤヒヤしますがそれはともかくとして、
サービス内容と価格を見てまず最初に思ったのが、
「これで金を稼ごうという気があまりしないな」という事でした。
「さあ払え」ではなく「ちょっとお試し下さいな」という印象。
現状ゲームが主軸のサービスになってますけど、今後これがどう広がっていくのか、
利用しながら見守って行こうかなーとか。
ビデオとコミックがディスカウント対象になるなら結構利用頻度も上がりそうです。
□まとめ
これまでのインタビュー感想日記(2007/2008/2009)は、
「あまりにパッとしないPS3(とPSP)の現状に対し、
インタビューで社長が語る内容から可能な限りの良かった探しをしていく」
という内容になっておりましたが、
昨年のE3後に起こった新型+値下げ、散々待った大作ソフト群、そしてtorne等々、
この1年でPS3を取り巻く環境はかなり変わっている感じがします。
一言で言えば「ちゃんと売れてくれて本当に良かった」。
ここに至るまでのあれやこれやを追いかけている身として、非常に感慨深い物があります。
今年のE3は、携帯機である3DSが話題の(ほぼ)全てを攫っていきましたが、
据置ハードに関しては、小さくなった360本体や新しいインターフェース群など、
もうしばらくは世代交代がなさそうである、という事が確認できたイベントでした。
これからの1年がどうなっていくのか、
3DS以降、変わって行くであろうゲームの世界にPS3はどう乗っかっていくのか、
PSPのモデルチェンジはどうするのか、PSPgoはこの先生きのこるのか、
そしてGT5はホントに11月に発売されるのか。
これからの1年も本当に楽しみ。
提供されるコンテンツ群を全力で楽しめるよう、俺も頑張って追いかけていきます。
まずは3Dテレビの資金からだな!
□おまけ-torne
AVC圧縮の機能はPS3のCellで行なうものではなく、元々torneが使っているLSIに備わっているトランスコーダー機能を使ったものだ。だから実は、開発初期段階から実装が想定されていたものなのだ。
今明かされる衝撃の事実。
トランスコーダーが載っててあのお値段って実は相当凄くないか。
PS3では「EPGのジャンル情報が使える」ということである。現在のtorneでも、録画番組の再生やテレビ番組の生視聴時の「デコード」に、EPGのジャンル情報が使われている。これと同様、録画時にもジャンル情報を使い、その番組のジャンルに合わせたパラメータが設定され、エンコード・フィルター適用が行なわれることになるようだ。
サラッと書かれてますけどこれもすげえぞ。
スポーツとバラエティとアニメ等々でそれぞれ最適化してくれるって事ですね…
って、
SCE社内ではこの機能に、「torneでのトル数(録画予約件数)の多いある番組」の名前をつけて「※※※※フィルター」と呼ばれているらしいのだが、公式情報ではないので、伏せ字としておく。どの番組なのかはみなさんでご想像いただきたい。
けいおんフィルターだろこれ。
…ああいやちょっと待てよ!文字数的にはB型H系もぴったりフィットするではないか!
ちょっとこっそりお教え頂ければ幸いでございます!