平井社長のインタビュー


「新型PS3の秘密」と「これからのPS3」- SCE平井社長に聞く39,980円の理由
いろいろと言いたい事が湧き出てくるインタビューでございました。
→書いてるこっちも引くほどの分量になってしまった(‘A`)すんません。

SACD再生機能は、ハードウエア的になんらかの変更を加えた結果であるようで、「後日の追加は難しい」(SCE技術陣)という。

SACDはコンテンツ保護のためのセキュリティ機構が、
ディスク/ハード双方に、幾重にも渡って厳重に設定されています。→参考
この辺をナシにすれば確かにコストの削減に繋がるでしょうし、
ファームを上げればどうにかなる物でもありません。これは仕方ないかな、と思います。

でも、今回ゲーム機として最も非難を浴びそうなPS2互換機能のカットに関しては、

「もちろんかなり議論をしました。下位互換が大事な機能である、ということは百も承知でありますが、やはり価格の面が大切であろう、とも考えました」

先月下旬に子飼いのアホが内情を大暴露してしまっているために説得力がありません。
こういうのは単に嘘吐きと言われるだけでなく、「SCEグループ内ですらコンセンサスが取れないのか」というマイナス評価に直結すると思いますので、ホント悪い事言わないから今のウチにトレットンをスナイプしといた方が良いぞ。身内のガンはとっとと切除して下さい。

「それに、PS3のソフトも、オフライン・オンラインともに揃ってきました。取ってしまった機能にみなさん注目されますが、PS3にとって一番楽しいものはなにか、といえば、それはおそらくPS2のソフトではなく“PS3の”ソフトなんですよ。もっと大切なのは、PS3のゲームがどのくらい楽しめるか、ということです。ちょっと違うところにフォーカスがあたってしまっているかな、と思い、少々残念です」

これに関しては、一度まいにちいっしょ辺りでアンケートを取ってみる事をオススメします。
おそらくほとんどの人が「ソフトが揃ってきた」なんて思っていません。
今PS3単体に満足しているのは、AV機能の充実に喜んでいる人が大半じゃないでしょうか。

□そのAV機能に関連して気になる事も。

「日本では、明確に“3機種併売”です。また需要が盛り上がってくるようならば、生産を検討しますよ」。平井氏はそう語る。

これを好意的に解釈するなら、AV機能(SACD)の充実と存続を希望する声が大きければ、現行品である20/60GBモデルにシュリンク版のCellを搭載した上での再生産が行われる可能性がゼロではない、という話になります。現状各種アップコンバートをかけたりSACDを再生させる際、ゲームソフトをプレーしている時では全く起こりえないレベルで冷却ファンが高速回転するため、シュリンク版の採用によりファンノイズが減ってくれるのであれば喜んでそっちを買い増ししたるぞコラと鼻息も荒くなろうというもの。

…が、
普通に考えると「現行モデルがクソ余ってるし”ユーザーに委ねる”とか言っといてあえずお茶を濁すか」というコメントにしか聞こえないのが寂しいところ。安価なハードを売るためにコストカットを行い、その課程で各種機能がオミットされたという経緯がある以上、機能充実版を敢えて再生産するという判断に行き着くとはとても思えませんし、ユーザーを見捨てていないと見せかけて、実際は高額な現行モデルを残すメリットについての言及が一切ありません。

アメリカで20GBのモデルがなくなったのは、みなさんが必要としなくなったから。

「必要としない」判断を誰がするのか、という話ですね。

俺は前向きに「SACD機能付きモデルのラインは存続して欲しい」と声を出し続けて行こうと思いますが、そんなユーザー層なんざ最大限多く見積もっても万単位は存在しないでしょうし、その行動が賢いとも思えませんので皆さんは適当に流して構いませんです。

ただ、PS2互換機能の復活はこれからも要望を出していった方が良いかなと。
なぜなら、

「要は、“平井さん、PS3ってなんですか?”と聞かれた時に、明確に“ゲーム機ですよ”と定義できないと売れない、ということ。お客様から見て“ゲームでもAVでも色々出来る機械らしいよ”ということでは、“そんな中身のよくわからないものならいらないよ”ということになる。ですから、メッセージとしてはゲーム機」。

PS3は「ゲーム機」である以上に「プレイステーションの集大成」と定義されるべきだと思うからです。値段が高いんだからそれぐらいのバリューが無いと訴求力が足りないのでは。

□そして社長の言う「ゲーム機」たるものソフトが無いと始まらないわけですが、

 「PS3に必要なのはまずは“台数”です。そのためになにが必要かといえば、価格ではなく“ソフト”。そしてソフトが揃ったら“価格”です」。

価格とソフトのどっちに力点を置くかは経営判断なので良いと思います。
問題はその力点の置き方で、

 「ここで、“自分たちの経営健全化のために800万台で抑えます”と言った瞬間に、サードパーティの方々が、“じゃあそのくらいの台数なら、このソフトは供給しないでおきます”、“マルチで考えていたんですが、PS3版は発売を遅らせます”と判断してしまう可能性が出ます。こういうネガティブな要因を出してしまうと、5年後の台数が少なくなってしまう可能性がある。現在、短期的な経営健全化を求めることで、5年後に大きな差が出てしまう可能性があります。そういう経営は、私は採りません」。

随分ぶっちゃけてるなあとは思いますがそれはともかくとして、
これを見る限り、サードパーティー製ソフトの重要性を認識しているのは凄く伝わってきますが、その割にはロイヤリティ金額で揉めたりメーカーにトンズラこかれたりと散々な目に。

これに関しては、海外の開発者が一つの答えを提示しています。

開発するにはとてもチャレンジングなゲーム機ですね。しかしその一方で、PS3はとても多くのポテンシャルを秘めており、PS3を熟知した開発者にその鍵を開けてもらえるのを待っている状態だとも思います。 >次世代亀さんより

誰がPS3を熟知して、ポテンシャルを活用するための鍵を持ってるんでしょうね?
それすらもサードパーティーに投げようとしちゃってませんか?

360とのマルチ開発っつってもそのまま移行するだけではメモリ不足が画質に直結しますし、ハードを叩けば内部演算能力の高さがメリットとして活きてくると言うなら、それを多くの部分でサードに負担させるのは素人目に見ても無理があるように思えます。
そういう所を負担させるだけさせてロイヤリティは一律徴収ってそれどんだけ殿様なんだと。

本来ハードメーカーってのはサードパーティーにソフトを「作って頂く」立場ですし、
ライブラリの充実も含め、「サードの皆さんへのサポート体制は万全ですよ」という姿勢がインタビューに見えてくれば良かったのですが、読み取れるのは「値段は下げましたよ?」だけですね。俺はひねくれてるから、これは普段からサードへの支援策を毛ほども考えてないから出てこないんじゃないの?と邪知してしまうな。

まずは「高い品質のソフトを作りやすい環境」の整備を自らの手で進めるか、それが無理なら手伝ってくれる所に分かりやすい形での支援を約束するぐらいじゃないと、万一状況が好転するにしてもそれは当分先の話になるんじゃないでしょうか。結局の所、現状のフルボッコぶりはSCE自らが招いた必然なんじゃないのかと思ってしまうのもむべなるかな。

実際ソフト開発が難しすぎるという実情もあるんだろうとは思いますが。
GT5Pがあの具合だもんな…本家GT5の前にもう1本ぐらい挟んだ方が良いんじゃね?

□以前にもちょっと書きましたが、
現状俺が持っているPS3と360とWiiの中で、電源投入時間が一番長いのはPS3です。
BDとDVDで映画やらアニメやらを見たり、H.264でエンコードした動画を見たり、
CDやSACDを聞いたり、トロと戯れたりしてるといつの間にか寝る時間になっている。
(最近はマリギャラがえらい勢いで稼働しているので勢力図に若干の変化が)

その一方、購入したパッケージソフトはリッジ7とバーチャ5だけ。
限りある時間を使ってでも遊びたいと思うゲームソフトがまるで出やしないからです。

AVメディアプレーヤーとしてのPS3には満足感を超えた大きな幸せを感じられていますが、
平井社長の言う通りに「ゲーム機」としてPS3を捉えた場合、
普及への道筋が一番根っこの部分から見えなくなっているような気がしてなりません。

PS3の現状は、売上的にも利益的にも、楽観視できるものではない。しかし、SCEはそれを認識した上で、状況改善に向け、着実に前へ進んでいる。「39,980円」は、その第一歩といえそうだ。

まずは新型の売れ行き次第、という事になるでしょうが、
今年の年末商戦は百歩譲ってスルーするにしても、
来年の今頃にまだ同じ話をしているようなら正直あきらめた方が良いと思うし、
次の春までに改善への展望をSCE自らが示せないと、来年末まで元気でいられるかどうか。

ゲーム機として頑張ると決めたなら、未来を見据えた具体的な展望を示して下さいな。
将来的にHDコンテンツの裾野が広がっていく事を願いつつ、気長に応援させて頂きます。

■余談。

LTHへの対応だが、「現時点では対応していない。今後の対応は検討中」とのこと。ドライブがかかわるものだけに、ファームウエアアップデートで可能なのかどうかが気にかかるところだか、「無理」ではなく「検討中」とのコメントが出ていることに、期待をかけておきたい。

ソフト方面からレーザー出力の調整とか出来るんでしょか。
現状BDパッケージが有機メディアを使う事は無さそうですし、個人的には問題無いかなあ。

AVCRECとHD Rec。結論からいえば、「現時点ではどちらも未対応」ということになる。ただし、HD Recについては、「HD DVD系なので難しいと思われる」と答えた一方、AVCRECについては、「BD普及の観点からソニー全体で検討すべきではないか」との返答であった。

「HD RecがHD DVD系だから無理」というのは本当なのかどうか。
ソニーと松下も一緒に決めたDVDフォーラムの統一規格じゃなかったんでしょうか。
むしろAVCRECの方こそ勝手にブチ上げた規格だと思うんですけどどうよ。

実際の所は普及率で変わってくる部分だとは思いますので、これからの展開次第かね。
「検討する」って事は技術的には可能だと思って良いんだろうし、期待が高まるところ。