平井社長のインタビュー2009


SCE 平井一夫CEO インタビュー – 「PSP go 誕生」の狙いと「値下げなきPS3」の勝算
当たり前なんですけど、PSPGoの話ばっかりでした。

 

今は「ダウンロード専用デバイス」を初めて提案するのに、ちょうどいい時期かな、と思います。

PSNはもちろん、XBOXLiveやWiiの各種コンテンツが揃ってきて、
ついでにPCでのネット環境が幅広く普及している今、
少なくともユーザーとメーカー側にとってのハードルは下がっていると思います。

-例えば、すでにPSPをお持ちの方のライブラリ資産はどうなりますか? UMDドライブがないということは、プレイできないわけですよね?

平井:そのお話は当然です。それについては、今日ここで「こうします」という発表はありません。

 しかし、「そういうユースケースは想定されるよね」というのは、当然議論していますし、わかってますので、いろいろな方策で前向きに検討したいと思っています。

ここで外付けUMDを希望する流れになっている感もありますが、
正直俺はGo発売に伴うUMDソフト所持者へのフォローに関しては悲観的です。
そんな金と時間がかかる事をするとはちょっと思えない。

-現在のPSPでのダウンロード販売のスキーム、すなわち、価格帯であるとか認証であるとか、そういった部分は変わらないわけですか。

平井:変わらないもなにも、まさしくそのもの。同じです。PSP goに対して配信するのは、PSPでも楽しめます。

PSP goのためにつくっていただいたゲームも、オリジナルのPSP-1000で、ディスクベース・ダウンロード両方で楽しんでいただける。これが、PlaystationのDNAです。

平井:まずは確実にお伝えしておかなければいけないのは、PSP-3000というのは「併売」していきます、ということ。カタログに載っているけれど商品在庫はない、というのではなく、きちんと商品をお店に並べる、という意味での「併売」です。UMDのタイトルについても、まったく同じ考え方です。

ここまでがっつりDL専用ハードを展開するという歴史がなかったため、
弁明も含めた非常に長い説明をされていますが、

(ユーザーへ)現行PSPは残すしDL購入もできるから、Goが嫌なら買わなくても大丈夫だよ!
(小売店へ)UMD販売を廃絶しようとは思ってないよ!
(メーカーへ)Goがあるから今後DL販売は絶対だよ!UMDは出しても出さなくてもいいよ!

ざっくりまとめてしまうとこんな感じでしょうか。
こう見ると、Go発売で一番被害を被るのは小売店の人達であり、
俺の愛する秋谷店長さん他、店員さんが怒ったり焦ったりするのは仕方ないと思います。
ただ、これに関してもフォローがなされるかと言われたら正直微妙な気がしますし、
Goが売れなくてもDL販売自体は無くならないからしんどいよね。

俺個人は「アホみたいに遅いUMDなんかいらねえ」→「DL販売大歓迎」
というスタンスなので、これ以上この辺に関して語るのはやめときます。

当然のことながら、技術的には、タッチパネルをつけるだとか、アナログスティックをもう一本つけるだとかいったことはできます。
 ただし、それをやってしまった瞬間にどういったことが起こるかというと、「PSPのソフト」ではなくなってしまうわけです。
 たとえばデュアルスティックをPSP goにつけたとしましょう。PSP goユーザーの方はいいですよ。でも、すでにお持ちの5,000万台のユーザーの方に「ごめんなさい、遊べません」と言えますか?

(goでのタッチは)XMBだけでもいいよね、という議論はまさしくありました。
 でも、やるんだったら全部(のソフトウエア)でやれるようにすべきだ、という話になり、すると、先ほどの「一貫性」の話になり……。「やるんだったらフルに。XMBだけ、というのは中途半端だ」という結論です。

用途を限定した新機能を付けて生ずる文句と、
インターフェースが変わらない事に対する文句を想定して、
後者を処理する方を選びましたよ、という話。
コストの話が出ませんでしたが、これでタッチパネルを装備したら3万超えてたかもね。

ダウンロードを多用するデバイスとして気になるのは、無線規格が「802.11b」である、ということだ。消費電力などの問題はあるが、11gや11nに対応していれば、かなり快適さがアップすると思うのだが。

一方のPSPGo試用レポにて。
UMDのソフトは1.5GBをゆうに超える容量だったり複数枚だったりする事もあり、
PSPの通信速度でこれらをダウンロードさせようってのは中々にヘビーです。
それこそ店頭のPSスポットで購入なんて話になったらえらい時間がかかりそうですし、
その間店員さんから浴びせかけられるであろう視線に耐えられる人がどれだけいるのやら。

実は昨年、PS3の開発キットの価格を半額くらいに下げているんですよ。そのときは「なぜPSPは下げないのか」というお話があったんですが、今回はPSPを大幅に下げさせていただいた、ということです。

いくら大幅とはいえ一気に8割引きって何事なんだって話よねw
大小様々な規模のソフトが多様な価格で購入できるって話になれば良いんですが。

PS3は性能、パフォーマンスの点が圧倒的にありますので、それをいかに使っていくか、というのがキーになっています。去年でいえば「メタルギアソリッド4」でしょうし、今年でいえば「God of War 3」であったりとか「Uncharted2」とか。「グランツーリスモ5」も、もう「徹底的にCellを使いあげるぞ」というところで出来ているもの。そこがすごく大切だと思っています。

やっとPS3の話題に。
発売してからおよそ2年半、
やっと「PS3を使いこなしている」と言えるタイトルが見え始めたという感じでしょうか。

去年のインタビューではFF13マルチ騒ぎでそりゃーもう大騒ぎでしたが、
今年はなんというか、あまり逼迫感がありませんね。
PSPGoの話題で手一杯だからなんだろうけど、実際PS3には大きな動きも無いしなー。

その分、いきなり事業撤退とかいうムードは微塵も感じられないので、
そういう意味では見ているこっちにも逼迫感はありません。
日本ではなんだかんだでソフトも出ますし、
あとはユーザーが物(金)心両面でメーカーを支えてあげるだけじゃないですかね。

ネットワークという点についていえば、トータルで(他のプラットフォームと)どっちがいい、悪いという議論は置いておくとしてですね……。

ビデオラインナップの拡充やらSNSサービスとの連携やらはあんまり考えてなさそう。
正直日本での動画配信/レンタルサービスは、どこも満足に成功してないから
やった所でどうにもならない気がします。基本的に割高感が凄すぎるのよね。

毎回同じ回答で申し訳ないです。おっしゃるとおり、「安ければ安い方がいい」のは本音ですよね。下げなくてすみません、ということになってしまうんですが……。

値下げは無し。
そういえば、薄型の噂に関しては質問すらありませんでした。

ソニーグループの中でも、「1,000万台を実現するのに、なんで値下げをしないのか」という話はありましたよ。でも、ご存じのように価格を維持した形で、「でも内容は良くしていきますよ」「サービスは充実させますよ」「ハードディスクの容量は増やしますよ」という風に、色々やらせていただきました。

「そこは素直に従えよ」と思ったりもしますが、
コストの事を考えると、切れる値下げのカードは1枚か2枚なんでしょうな。
どのタイミングでどれぐらい下げるかってのは常に話をしているんだと思います。

ただ、「あと1万安ければ買う」と言われているうちが華である事も事実。
買い控えを起こしている層が一度あきらめてしまうと、
次に需要を喚起するために必要な値下げ幅が広がってしまうだろうと思いますし、
向こう1年以内に分かりやすいタイミングでやってくれるといいかな。
その時一緒に本体が薄くなったら普通に買い増しするぞ俺は。

□少なくとも、向こう半年~1年の間は、良くも悪くもPSPGoと、
それに連なるフルプライスソフトのDL販売に話題が集中するんでしょうね。
来年のE3後インタビューで、成果を誇らしげに語る平井社長が見られるのか、
それとも沈痛な表情で「ごめんなさい」を言われるのか。

PSPGo本来のターゲットであろう欧米市場がどういう評価を下すのか、
そこそこに注目しつつ、まったり応援させて頂きます。