やーっとポニョ査収。DVD発売から長かった。
最初の15分とチャプター8(波乗りポニョと軽自動車の大チェイス)しか見てないんですが、
解像度やらカクカク/ボケボケといった評価軸を彼方にすっ飛ばす壮絶な映像美に絶句した!
この温もりに溢れながらも線が甘くなっていない、何とも絶妙な仕上がりは、
是非とも(そこそこ大きな画面で)じっくり味わって頂きたいと思います。
普通BDのアニメ作品だと「くっきりしてますな!」とか「細かいトコまで綺麗ですね!」等、
画質面の評価が真っ先に来る(逆にそこがしょんぼり品質だと真っ先に突っ込む)もので、
ポニョの場合も基本的にはそうだったんですが、ちょっとこれはレベルが違うと言いますか、
「綺麗」とかよりも「美しい」という単語がしっくり来る感じでした。
絵本のような世界観だからってのもあるんだろうけど。
宗介の家の全景が映し出された瞬間、あまりの情景に思わず一時停止して、
1分ぐらいの間口も閉じずに見惚れてしまった。そして思わずつぶやいていた。
音声面に関してもほとんど文句無かったんですが、
映像面のインパクトが強過ぎたために「良いと思います」ぐらいしか浮かびません。
恐るべしポニョフィルター。
一つしんどい所を挙げるとするなら、(制作陣が狙ってやったという)細かな画面の揺れ。
俺の貧弱な三半規管を容赦なく痛めつけてくれるため、まじまじ観てると10分で酔えます。
いやこれプロジェクター使ってスクリーンに投射すれば目立たないんだろうけどさー。
お部屋サイズのテレビでやろうとしなくても良いっつの。
上の画像にもある通り、ちょっと試しに手を出してみるにはいささか割高な価格設定で、
ストーリーにしても凄惨な深読みをするか、
もしくは「ポニョがかわいかったです!」と終わらせるしかなさそうな珍妙さを誇る分、
購入に際して敷居の高さを感じる方もおられましょうが、
それでもこの画面は一見の価値ありです。
自分で買っても良いし、持ってる人の家に押しかけても良いので、
「これがBD時代のジブリ基準なのだ」という品質をいっぺん体感してみるべし。
これからの旧作展開が楽しみになる事請け合いです。