いつの間にやら試されていた件について

PSP版『グランツーリスモ』は開発中― グランツーリスモ5を補完するものに?
「GTポータブルをあきらめてません」宣言がメインなんだとは思いますが、
この前出したプロローグの本編たるべきGT5に関しての言及が非常に奮っています。

・グランツーリスモ5 プロローグは、ファンの反応を試すためにある
・GT5は2008年クリスマスを予定している
全てが”Perfect”になるまで発売は遅れるかもしれない
全ての車両はゼロからリデザインされる
・車一台につき6ヶ月、ひとつのサーキットにつき1年を費している
・サーキットのためだけに30人が働いている
・発売日を除き、開発に制限は無い。しかし、山内氏が満足するまでは発売されないだろう
・山内氏は、昔からRPGを作りたいと思っている
 

以下雑感を一息でお送りします。

ははは!ははははは!一体どんだけ殿様なんですか?その殿様脳は何をもってPerfectと判断してくれんの?今更ゼロからデザインを作り直す前にちょっとは中身(挙動)に目を向けようと思わないの?30×5人を1年も働かせて作らせたサーキットがアレすか?実車の開発陣にあんだけ偉そうな口を利いてる分際であの程度のクオリティしか結果を残せてないにも関わらず、殿様脳の何を満足させるために発売を延ばし延ばしにしてんの?ちゃんと他のレースゲーム研究してる?グランツーリスモを作るために殿様は何をしてるの?そもそも、

あの程度でファンを試すとか言うな。本当に最低だ。

…二息になってしまいました。

□その他もろもろ。

・車両のダメージ表現については試行中だが、妥協が必要かもしれない
(山内氏はダメージ表現を望んでいないが、リアリティの一部としてファンがそれを望むことは理解している。また、いくつかの自動車メーカーはダメージ表現を気にしないが、それを禁じるメーカーもある。そのため、ダメージ有りの車とダメージ無しの車が共存するかもしれない)

個人的にはダメージ表現は必要じゃないと考えてるのでお好きなようにとは思います。
クオリティを上げるための努力はとても尊い物で、
それが車を「ゲームで」操る事の喜びを体感できる方向に昇華されれば言う事はありません。

結局の所、山内氏がユーザーに「何を届けたくて」「どう頑張っている」のか、という点が、
これに限らず様々な場所のインタビューでほとんど見えてこないのが問題なのでは。

GTTVを見ているとそこかしこから漂ってくる俺様臭にちょっと嫌な予感はしていましたが、
まさかプロローグで反応を試されているとは思いもよりませんでした。
4980円払わせてこの完成度では、ご機嫌伺いとしてですら不足なんじゃないでしょうか。

「山内氏が満足しさえすれば」発売がちょうど1年少し先になるであろうGT5。
蓋を開けてみたら、まずはいけだ課長から預金口座の暗証番号を聞き出すべく町中を追いかけ回す所から始めなきゃいけないソニーが出したファミコンソフトみたいな事になっていない事を今から祈っておこうと思います。

□別に「5で完結させなきゃいけない」と脅迫されているわけでも無いだろうし、
上のインタビューで言ってる事は次(GT6)に回したって良かったんじゃ?
というのが正直なところです。
大艦巨砲主義とは言いますが、「風呂敷を広げりゃ期待して待っててくれるだろう」という時期は随分昔に過ぎ去ってしまっており、車のモデリングにしろ挙動のリアルさにせよ、「このクオリティでスケールをアップさせていきます」という進捗をファンは何より求めているはず。インタビューを始めとする大きな態度は、まずそう振る舞うにふさわしい成果を見せてもらってこそ納得できる物だと思います。頑張って下さい。

□にしても、セガ人の多くがSCE嫌いだから認めたくないかもしれませんが、
大金かけて構想を膨らませすぎた結果、実績を出せずに頓挫しかけている様が、
何かこう別の物を想起させてしまうのがなんとも。

パシフィコ横浜に発表会を見に行って、
アンケート文がドリマガに掲載された頃はまだ19歳だったんだなあ俺は。
その半年後に始めたホームページが今の今まで続いているってのも感慨深いものがあります。